今回は「ねぼすけスーザ」シリーズでおなじみ、広野多珂子さんの『ぼくのもものき』をご紹介します。
『ぼくのもものき』あらすじ
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かあちゃんと僕が苗屋さんに行った時に見かけた桃の苗木。僕のお家はマンションだけど、買って帰ってベランダで育ててみることにしました。
たった1本の苗木だけど、日々何かしらの変化を見せてくれます。花びらの大きさ、雄しべや雌しべの様子、花びらが散ったあとに登場する桃の赤ちゃん。綺麗な花からどんな風に桃の実の赤ちゃんができて膨らんでいくのかが、広野さんのぬくもりいっぱいの絵で描かれます。
大切に育てた桃の実、僕とかあちゃんは味わうことができるかな?
タイトル | ぼくのもものき |
作者 | 広野多珂子/文・絵 |
出版社 | 福音館書店 |
出版年月 | 2017年03月 |
読んであげるなら | 5、6才から |
自分で読むなら | 小学校低学年から |
読んだ時期 | 年長~小4 |
『ぼくのもものき』レビュー
こちらは「福音館の科学」というかがく絵本シリーズの1冊です。その名の通りこれ1冊あれば、花から実がなるまでの変化の過程や、苗木の状態からどうやって鉢に移し実を守っていくのかなどの実技的な要素までが物語を通して丁寧に描かれています。
読み進めるうちに自分も感情移入してしまって、最後に一つ残った大切な大切な桃の実が一体どうなってしまうのか、かあちゃんと僕は美味しく食べられるのかなあと、息子達とヤキモキしながら見守りました。
福音館のかがく絵本の良いところは、科学的な知見がただ並んでいるだけでなく、主人公に寄り添って主人公の気持ちを自分も経験しながら身近な生き物について知識を深められるところ。
読み終わってから
「桃の木買ってみる?いや、みかんがいいかな?お母さんがずっと育てたがってるレモンの木がいいかな?
でも本当に買ってみるんだったらこの本にやり方が全部書いてあるからよくわかるね」
なんて息子たちと想像を膨らませていました。
植物に興味があるお子さんと読んでみて欲しい1冊です。
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