月刊たくさんのふしぎレビュー集は、我が家で楽しんだ福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」をご紹介するコーナーです。
主に子ども達が小学生になってから楽しんだものです。お子さんと読まれる際の年齢の参考にしてください。
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『いっぽんの鉛筆のむこうに』あらすじ
スリランカのボガラ鉱山で黒鉛を掘り出すポディマハッタヤさん。アメリカのシエラ・ネバダ山中でシダーの木を切り倒す木こりのダン・ランドレスさん。そしてそのシダーを運ぶトラックの運転手、トニー・ゴンザレスさんなどなど…。
「いっぽんの鉛筆」が出来上がるまでに携わっている人々が次々登場します。
タイトル | いっぽんの鉛筆のむこうに |
作者 | 谷川俊太郎/文 坂井信彦ほか/写真 堀内誠一/絵 |
出版社 | 福音館書店 |
発行年月日 | 月刊誌として1985年4月 単行本化1989年2月 |
読んであげるなら | 小学校中学年から |
我が家で読んだ時期 | 長男小4 次男小2 |
『いっぽんの鉛筆のむこうに』
子ども達が毎日学校に持っていき、毎日授業で使い毎日削る鉛筆。その鉛筆たった1本を作るのに、こんなにもたくさんの工程があって、行ったことのない遠い世界の人々が関わっている…なんだか不思議ですね。
日本の中だけで日常生活を送っていると、鉛筆1本にそんな背景があるとは夢にも思わいません。
黒鉛を掘り起こす人、木こりさん、トラックの運転手さん、コンテナ船のコック長さん…。それぞれに家族、子どもがいて、家族の応援を受けながら楽しそうに仕事に取り組む姿勢が印象的でした。
息子たちは、鉛筆そのものの製造工程にも興味津々だし、初めて聞く国の名前、職業が次々出てきて、世の中はたくさんのお仕事で成り立っているんだなあと感慨深い様子でした。
1本100円もせずに買える鉛筆ですが、その鉛筆が形になるまでに世界中のこれだけの人達が関わっていると思うと普通の鉛筆にもとても愛着が湧きますね。
余談ですが、材料の木材を運ぶシーンで息子たちの大好きな絵本『トラトラトラクター』に出てきた「ストラドルキャリア」が登場したので、全員であー!!これは!!と声をあげてしまいました。絵本の中でしか知らない存在の知識も、こうしてどこかで繋がることがあるので不思議です。
今回もまた私達の世界を広げてくれた「たくさんのふしぎ」でした。