こんにちは。スーザ(@ouchidesugosou)です。
今日は片山健さんの「コッコさん」シリーズ2作目、『だーれもいない だーれもいない』の紹介です。
- おやすみなさいコッコさん(1982)
- だーれもいない だーれもいない(1983)⇐今回の記事
- コッコさんのともだち(1984)
- コッコさんおはよう(1986)
- コッコさんのおみせ(1988)
- コッコさんとあめふり(1991)
- コッコさんのかかし(1996)
- 「コッコさん」シリーズ全7作品まとめ
『だーれもいない だーれもいない』ってどんな絵本?
シリーズ2作目
片山健&片山令子ご夫妻のお子さんがモデルの「コッコさん」シリーズ、その2作目です。
このお話は実話が元になっているそうで、娘さんのお昼寝中にご夫婦でお出かけされて、戻ってみると娘さんが不安そうに待っていたのだとか。
片山さんはそのことを未だに後悔されてらっしゃるのだそうです。そんな思いもこの絵本に込められているのかもしれませんね。
復刊ドットコムから買えるように
コッコさんシリーズはどれもハードカバー化されていて今でも手に入れることができますが、この『だーれもいない だーれもいない』だけは、中古の物しか購入できませんでした。
それが昨年2015年の9月に復刊ドットコムから再び出版されたのです!!気になる方は、今ならまだAmazonでも在庫があるようですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
『だーれもいない だーれもいない』あらすじ
コッコさんがお昼寝から目を覚ますと、お家の中には誰もいません。お庭にでてみても、やっぱり誰もいません。
風や雲や山鳩が「だーれも いないの コッコさん」と話しかけては行ってしまいます。黙っているコッコさん。そのとき…。
『だーれもいない だーれもいない』みどころ
子どもそのものの姿が短い言葉と絵に凝縮されている
長男を幼稚園に迎えに行った時のことです。窓際に姿が見えたので近づいてみると、何かをぐっとこらえた表情で今にも泣き出しそう…と思ったがはやいか、「うわーーーーん」と大泣きし始めたことがありました。私の顔を見て色々な気持ちが溢れだしたんだと思います。
まさに、この絵本の中のコッコさんと同じでした。お母さん、お父さんなら誰しも同じ経験があるんじゃないでしょうか。片山さんの描かれる絵と少しの言葉には、いつも子どものありのままの姿が表現されています。
読んで思い出したこと
このお話を読んだ時、祖母が話していたことを思い出しました。私の両親は共働きだったので、私達姉妹は同居していた祖父母に育ててもらったんです。
一番下の妹がまだ歩き始めたぐらいのころ、その祖母が、妹の寝ている隙にちょっと買い物に行ったそうです。戻ってみると妹が玄関の所でおもらしして大泣きしていたそう。今でもそのことを思い出すと言っていました。
今の時代に子どもをおいて買い物に行こうものならすごいバッシングの嵐でしょうけど、当時はそういうことを普通にできる時代背景だったんでしょうね。
細かいところも注目
コッコさんがお昼寝から目覚めたシーン。床においてある絵本をよく見ると…『タンゲくん』です!!
片山健さんの作品ですね。
おわりに
コッコさんが、お話の最後にお母さんやお兄ちゃんの顔を見て、色々な感情がはじけて泣いてしまうシーン。読んでいるこちらも涙ぐんでしまいます。
ひろーい一軒家にぽつんと一人、お留守番していた子どもの頃のなんとも言えない寂しさが入り混じった気持ちが蘇ってきた1冊でした。
※絵本の表紙、見開き写真は、福音館書店ご担当者様の許可を得て掲載しています。
コメント