こんにちは。スーザ(@ouchidesugosou)です。
今日は片山健さんの「コッコさん」シリーズの中から『コッコさんのともだち』を紹介します。
『コッコさんのともだち』ってどんな絵本?
まずは『コッコさんのともだち』について簡単にお話しますね。
シリーズ3作品目
片山健さんのお子さん”ことこちゃん”がモデルの「コッコさん」シリーズ。この絵本はコッコさんが登場する絵本としては3作品目になります。
保育園でいつもぽつんとひとりぼっちになってしまうコッコさんが、みんなと遊び始めるまでの様子が描かれています。
『コッコさんのともだち』あらすじ
コッコさんは保育園でいつもひとりぼっち。ある日先生が「2人ずつ手をつなぎましょ」と言いました。
誰と手を繋げばいいかわからないコッコさん。でもふと見るとあそこにもひとりぼっちの子がいます。コッコさんと同じ色の服を着たアミちゃんです。
そっと手を繋いだ2人。それから2人はいつも一緒です。ところが…。
『コッコさんのともだち』みどころ
『コッコさんのともだち』の中で、私が好きなところを紹介します。
片山さんの描き方が絶妙
いつも思うんですが、片山さんが子どもを見る視点が素晴らしいと思うんです。そしてそれが形になった絵、文章、全てが、まさに子どもそのものなんですよね。大人から見た子どもではなくて、ありのままの子どもが感じられる貴重な作品たちだと思います。
同じことって嬉しい
手を繋ぐお友達が見つからずもじもじしているコッコさん。そしてもう一人もじもじしているアミちゃん。お互いの着ている服の色が同じだと気付いた瞬間の描写がとても素敵なんです。
子どもにとって「同じであること」ってこんな感覚なんだろうなぁ。大人になってこういう感覚、すっかり忘れてしまっていました。
子どもにとっての集団生活
この絵本を読んでいると、長男が昨年9月から満三歳児クラスに通うようになった頃のことを思い出します。
ずっとお母さんと2人で過ごしてきた子どもが、いきなり知らないお友達がたくさんいるところに毎日連れて行かれる。そしてお母さんは自分を置いて帰ってしまう…。
そもそも子どもにとって、お友達ってどんな存在なのか。友達ってどういうこと?遊ぶってどういうこと?
初めてお母さんお父さんから離れて集団の中に入ったら、全てが????の連続ですよね。親である私達もかつてはそんな気持ちを味わった時があったのに、今ではすっかりあの頃の戸惑いの気持ちを忘れてしまっています。
この絵本を読むと、子どもたちの不安や戸惑いに少しでも寄り添えるような気がします。
おわりに
もうすぐ4月。初めての幼稚園。初めての保育園。初めての小学校。いつもと違う環境で新しい生活が始まる子どもたちがたくさんいると思います。そんな時に、心の中にコッコさんがいてくれたら、子どもたちも心強いかもしれませんね。
※絵本の表紙、見開き写真は、福音館書店ご担当者様の許可を得て掲載しています。
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