今日は『どろんこハリー』で有名なあのご夫妻のデビュー作をご紹介します。
『あっおちてくるふってくる』ってどんな絵本?
ジーン・ジオン&マーガレット・ブロイ・グレアムご夫妻の作品
『あっおちてくるふってくる』の作者はジーンジオンさん。絵はマーガレット・ブロイ・グレアムさんです。実はこのお2人はご夫婦なんです。このご夫妻が手がけられた作品といえば、これは外せません。
『どろんこハリー』!!
シリーズは全部で4作品あります。以前こんな記事も書いてますよ。
そんなお2人のデビュー作が、この『あっおちてくるふってくる』なんですね~。デビュー作でこの完成度!!恐るべしジーン・ジオン&マーガレット・ブロイ・グレアム夫妻。
このご夫妻の作品はもう、私の好みのど真ん中のお話ばかりでして、ずーっと手元に置いておきたい絵本たちです。他にも共作のお話がありますので近いうちに紹介したいと思っています。
コールデコット賞受賞作品
この『あっおちてくるふってくる』、絵本界で有名な「コールデコット賞」を受賞してるんです。「コールデコット賞」とは…?
コルデコット賞
アメリカ図書館協会の下部組織である児童図書館協会(英語版)(ALSC)が、アメリカ合衆国でその年に出版された最も優れた子ども向け絵本に毎年授与している賞(メダル)である。19世紀イギリスのイラストレーター、ランドルフ・コールデコットを記念して名付けられた。ニューベリー賞と並んで、アメリカで最も権威のある児童書の賞である。出典:Wikipedia
私が図書館で借りてきたこの絵本にも、こんな印がつけてありました。
その他のコールデコット賞受賞作品
このコールデコット賞、他にはどんな作品が受賞しているかというと…!?こちらのWikipediaのページに受賞者一覧がのっています。邦題ものっているのでわかりやすいですよ。
読んだことのある作品や、ずっと読みたいと思っている作品がちらほら。今度コールデコット賞受賞作品も自分なりにまとめてみたいなぁ。やっぱり自分でまとめるとすーっと頭に入るんですよね。
- 『ちいさいおうち』大好きなこの作品も受賞していました。
リンク
- 『木はいいなあ』これは読んだことあって、まさに今日ブックオフで買おうか迷って見送りました(笑)
リンク - 『にぐるまひいて』はずっと読んでみたい作品の1つ。
リンク
- 『すばらしいとき』これはけっこう有名ですよね。
リンク
他にもたくさんの受賞作品が。お気に入りの1冊はありましたか?
『あっおちてくるふってくる』のみどころ
前置きが長くなりましたが、『あっおちてくるふってくる』を読んでみて私がここだ!!と思ったところを紹介します。
色合いがきれい
まず私がこの絵本で気に入っているのが、何と言っても表紙。タイトルが書かれた紙がひらりひらりと落ちてくるデザインと、柔らかい水色の空がたまりません。原題は『All falling down』。3枚のひらひら?の数に合わせてタイトルを訳すの、大変だったのでは!?なんてことも考えてしまいました(笑)
そしてお話の中の絵ですが、ジーン・ジオン&マーガレット・ブロイ・グレアムご夫妻の他の作品に比べると、柔らかく色合いがとても美しいです。寒色系の色で刷られたページと暖色系の色で刷られたページが交互にでてきて、そのコントラストがまたいいんです。
終わり方で心をつかまれる
そもそもこのお話では、普段の生活の中で見過ごしているような”落ちてくる”風景が淡々と描かれています。
- 花びらがテーブルに舞ったり
- 砂のお城が水の中に落ちていったり
- 影が静かにおりてきたり
そんな景色を眺めた後、最後にはジミーという男の子の家の様子が描かれます。
ジミーの つみきのいえが、くずれて ゆかに おちます。
「さ、もう ねるじかん」と、おかあさんが いいます。
ジミーは、つみきを のろのろ かたづけます。
それから ベッドにはいり、あさまでぐっすりねむります。あさ、おとうさんが ジミーを ベッドから だきあげます。
そして、くうちゅうに ぽーんと ほうりあげます。
あっ、ジミーが おちる!
と思いきや…!?
最後の終わり方の安心感たるや!!この終わり方は、お話を聞いている子どもたちも、気持ちが満たされるだろうなぁと思います。大人の私だって、言葉に表せない満足感が。
おわりに
普段当たり前の風景になってしまっているものも、この絵本を読んでからは「あっあれも落ちてきてる!!これもふってきてる!!」と新鮮に見えてくるようになりました。子どもとお散歩しながら落ちてくるもの探しをするとより楽しめるかなぁと思います。
現在は、まさきるりこさんが再度翻訳に挑戦されたこちらが販売されています。
コメント