こんにちは。スーザ(@ouchidesugosou)です。
今日はちょっとめずらしい、とかげが主人公の絵本を紹介します。
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『ちょろりんのすてきなセーター』ってどんな絵本?
紹介するのは『ちょろりんのすてきなセーター』。まずはどんな絵本なのか簡単にお話します。
作者は降矢ななさん
作者は降矢ななさん。降矢ななさんと言えば一番有名なのはやっぱりデビュー作の『めっきらもっきらどおんどん』でしょうか。
これは子どもの頃からずーっと記憶に残っている一冊でもあります。親戚から譲り受けたソフトカバー版を持っているのがちょっとした自慢(笑)
その他有名なのは、てれび絵本でも放送された『ともだちや』シリーズや、
『まゆとおに』シリーズ
でしょうか。
絵も文も降矢さんが担当されている作品もありますし、絵だけ担当されているものも多いです。吸い込まれるような不思議な魅力のある絵で、大好きな絵本作家さんの1人です。
降矢さんと言えば、スロヴァキア共和国在住でいらっしゃることも有名ですね。初めてそれを知った時には驚いたものです。
続編もあり
この『ちょろりんのすてきなセーター』は、『めっきらもっきらどおんどん』に続き、降矢さんの2作目の絵本作品ですが、実は続編もあります。
『ちょろりんととっけー』という作品なのですが、私が子どもの頃「こどものとも」で出合いとても記憶に残っているのがこの『ちょろりんととっけー』。大人になってからそれが続編であることを知ったのです。
『ちょろりんのすてきなセーター』あらすじ
お母さんにおつかいを頼まれて出かけたちょろりん。通りがかりの洋品店で見かけた原っぱ色のセーターに一目惚れします。家に帰っておねだりしますが、お父さんもお母さんも「身体を動かせばセーターなんかなくてもあたたかくなる」なんて言うのです。
じいちゃんにそのことを話すと、じいちゃんのランプづくりの仕事を手伝うことに。しっかり働けばお金をくれると言うのです。
眠くてランプを落としそうになっても、寒さで指が動かなくなっても頑張って仕事をやり遂げたちょろりんに、じいちゃんが約束どおりお金が入った袋を渡してくれます。
お金を握りしめ洋品店に急ぐちょろりん。ところが店主のびきびきおばさんに、「とかげのセーターなんかないよ」と言われてしまい…。
『ちょろりんのすてきなセーター』みどころ
それでは私が『ちょろりんのすてきなセーター』で特に気に入っている部分を紹介しますね。
表紙にお話がつまっている
よーく表紙を見てみるとわかるんですが、実は表紙に、この絵本のストーリーが全て詰まっているんです!!
手紙を出すおつかいを頼まれたちょろりんからスタートして…
ランプを磨くちょろりん
お金を持ってお店に急ぐちょろりん
欲しかったセーターが実は自分の身体には合わないことがわかったちょろりん
そして最後は…!!?
しっぽに注目
ちょろりんの長いしっぽを見ていると、まるでその時のちょろりんの気持ちを代弁しているかのようです。
- 寒さに凍えている時にはしっぽもぶるぶるっと波打っているし
- 眠い目をこすっている時には、しっぽもだらんとして今にも眠りそう
- 洋品店で勇気を振り絞っている時には、身を守るようにしっぽが体に巻き付いています
色々な表情を見せてくれるしっぽにも注目です。
仕事に誇りを持つ大人たち
ちょろりんがこのお話の中で目にする、2人の大人の働く姿。1人はランプづくりが仕事のじいちゃんです。
繊細なランプを大切に大切に扱うじいちゃんを見て、ちょろりんも色々感じるところがあったかもしれませんね。眠い目をこすりながら最後まで仕事をやり遂げます。読んでるこっちもつい応援したくなりました。
もう1人は、ちょろりんが一目惚れしたセーターの売り主、びきびきおばさんです。ちょろりんがどうしても欲しかったセーターを着られないとわかった時、びきびきおばさんが編み直してくれるのです。
怖そうな見た目とは裏腹に、お客さんであるちょろりんの気持ちを大切にしてくれる一面も。私も最初はちょろりんと同様、びきびきおばさんの見た目や口調にビビっていたのですが、最後はびきびきおばさんの仕事ぶりと優しさに感動しました。
おわりに
子どもの頃大好きだった絵本の続編があることを、大人になってから知ったときの感動は、言葉ではなかなか言い表せないものがあります。
欲しいものを自分の力で手にするちょろりんの姿に、自分を重ね合わせる子どもたちも多いんじゃないかなと思います。ぜひ続編と合わせて読んでみてくださいね。
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