今回ご紹介するのは『ちいさなハチドリのちいさなちいさないってき』という絵本です。南アフリカ、中南米アンデス地方に伝わる民話をクリエイティブディレクターであるウノサワケイスイケさんが描かれています。
『ちいさなハチドリのちいさないってき』あらすじ
広い森に住むたくさんの動物達。自分の強いところを自慢するのが日々の楽しみです。
そんな中、自分の自慢を全くしない生き物がいました。それがハチドリです。他の生き物たちはハチドリを変わった生き物だと思っていました。
そこへ突然アクシデントが発生します。逃げ出す生き物たちの中で唯一動きだしたのは…?
タイトル | ちいさなハチドリのちいさないってき |
作者 | ウノサワケイスイケ/え はしづめちよこ/きかく |
出版社 | イマジネイションプラス |
出版年月日 | 2022年6月27日 |
我が家で読んだ時期 | 小2~小4 |
『ちいさなハチドリのちいさないってき』レビュー
ハチドリと聞いてまず私が思い浮かんだのが、以前コテンラジオで聞いた「ハチドリ電力」さん。
ボーダレス・ジャパン田口代表の言葉に胸を打たれたことを思い出すと同時に、このハチドリの民話と通じるところがあるなと感じました。
世界中の様々なニュースが日々飛び込んできますが、自分の存在がちっぽけすぎて無力に感じてしまうことばかり。特に子育て中は、自分の家族を幸せにすることだけでいっぱいいっぱいで、世界のことにまで目を向けていられない。まさに私自身がそんな日々を過ごしています。
でも今目の前にいる我が子を大切に育てることが、やっぱり今私が一番大切にしたいことで、それがきっと未来に繋がるはず、と前向きに考えられた1冊でした。
ハチドリが一滴一滴水を運ぶシーンで、次男がつい「がんばれー」と声に出していたのが印象的でした。息子達がこれから成長していく中で自分の無力さを感じたとき、このハチドリの民話を思い返してくれたらなと思います。
この民話自体にも感じるところがありましたが、ウノサワケイスイケさんの絵や表現が、今まで読んできたような絵本の絵とは違って目を奪われました。クリエイティブディレクターさんならではの表現だなあと。
気になった方、ぜひ読んでみてください。