今回ご紹介するのは、こいでやすこさんの「キツネのきっこ」シリーズから、春の絵本『おなべおなべにえたかな?』です。
『おなべおなべにえたかな?』あらすじ
ある春の日、きつねの「きっこ」といたちの「ちい」と「にい」は、やまむこうのおおばあちゃんのところに出かけます。
大きなお鍋でスープをことこと煮ていたおおばあちゃんですが、急患のからすさんがやってきたので煮込み途中のスープを残して走っていってしまいます。
さて、スープの番をまかされたきっことちいとにい。美味しいスープを作れるかな?
タイトル | おなべおなべにえたかな? |
作者 | こいでやすこ/さく |
出版社 | 福音館書店 |
読んであげるなら | 3才から |
自分で読むなら | 小学校低学年から |
我が家で読んだ時期 | 年少~小4 |
『おなべおなべにえたかな?』レビュー
♪あぶくたった にえたった
にえたかどうだか たべてみよ むしゃむしゃむしゃ
まだにえない♪
という伝承遊びがありますよね。私たち親世代は子どもの頃よくやりましたが、息子も学校で覚えて帰ってきたので今の子達も知っているかもしれません。
お話の中で きっこ と ちい と にい がお鍋の番をするのですが、そこでこの歌に似たフレーズが登場します。音程をつけてわらべうた風に読んでやると、子ども達がとっても喜びます。小4&小2でも、読みながら一緒に歌ってくれました。
長男は、最初お鍋の表情を見て、なにかたくらんでいるように感じ取ったみたいですが、読み終わった頃には、「なんだ、このお鍋、いいお鍋だったねえ」と言っていました😁
私もこのお鍋の存在がとっても好きで、問いかけに答え返してくれるところや、きっこたちを良い方に導いていってくれるところに温かみを感じます。
乳児さんぐらいのわらべうたでコミュニケーションをとる時期を超えても、お話の中にちょこっとわらべうたが組み込まれている物語だと大きい年齢の子たちもまだまだ楽しめるなあと実感。
幼稚園から小学生まで長い期間楽しめる季節のお話です。
今回のお話は春にピッタリのお話でしたが、夏、秋、冬ときっこのシリーズが展開していますので、別記事で紹介したいと思います。
こいでやすこさんの他の絵本も紹介しています。